子供の疾患はNIPTで分かる

「パト―症候群」の症状

「パト―症候群」の症状

「パト―症候群」の症状 NIPTで分かる疾患の一つに、パト―症候群があります。
この病気は5000~10000人に1人の割合で発症すると言われている、遺伝子疾患で、常染色体の13番目が3本あることに起因します。
症状は、「口唇裂」「口蓋裂」「頭皮部分欠損」「多指」「揺り椅子様の踵」などの外見上の奇形が多く現れます。
特に、脳奇形はほぼ必発で、痙攣が伴うことも多いです。
さらに、高い割合で重度の心血管系奇形や臍ヘルニア等の消化管奇形が現れ、精神遅滞も重度です。
出産に至るのは4%程度で、ほとんどが死産あるいは流産となりますが、出生できたとしても生後1か月以内に80%が死亡し、1年の生存率が10%程度です。
パト―症候群は大変辛い遺伝性の病気ですが、NIPT検査を受けることにより発症する確率をかなりの精度で知ることができます。
イギリスでは全妊婦にNIPT検査が奨励されており、染色体の13番目が3本あることがわかった妊婦の多くが人工中絶を選んでいるようです。

NIPTで調べられる疾患のひとつ「13トリソミー」とは

NIPTで調べられる疾患のひとつ「13トリソミー」とは NIPT、いわゆる新型出生前診断を通して調べることができるトリソミーは3つです。
そんなNIPTを通して知ることができる3つのトリソミーのうちの1つに、パトー症候群と呼ばれる「13トリソミー」があります。
この13トリソミーは13番目の染色体が1本多く、3本になることが原因で発症することが知られている染色体疾患です。
そして、その出生率は妊婦の年齢が高くなるほど上がることが知られています。
なお、染色体の13番目にそのような異常を持っていると先天性の心臓の病気が約8割で生じ、さらには全前脳胞症という脳の構造異常などの複数の合併症を有して生まれてくる事例が数多く報告されています。
さらに、発育や発達も遅く言葉を発することが難しい場合が多い一方で、周囲に対してサインを遣ったり笑顔や声でしっかりと反応できることはあります。
ただし、その赤ちゃんの8割は1ヶ月を迎える前に亡くなり、1年生きられる子は1割ほどしかいません。